2006.01.12 Thursday
いつものとおり、でいること
あまり明るくない話になるが、先日、ガンと戦っていた知人が逝去した。その人は元同僚であり、遊び仲間であり、良き先輩であり、相談相手だった。
ちょうど一年前、肺に小さなガンが見つかり、手術後社会復帰していたが、夏に肝臓と骨に転移、その後何種類かの抗ガン剤治療を続ける。
抗ガン剤というのは効き目に個人差があるらしく、種類もいっぱいあるし、そのどれもが誰にでも効果があるというものではないらしい。
私はその人と病状をメールでやりとりしながら、現在進行形で聞いていた。自分の病気がどのくらい進行しているのか、抗ガン剤の効き目はあったのか、そして治療にお金がどのくらいかかっているのか、その人は全て自分で把握していた。
最後に会ったのは11月頃だったか、見た感じは少し痩せたかな、という程度だったし、いつものように明るく話すことができた。お正月明けまでは自宅で療養していたそうだがその後再び入院し、息を引き取った。
亡くなる前日、その人はお兄さんに、お世話になった人に手紙を書きたかったがもう体力がなく、手紙を書けなかったのが心残りだ、そして自分の葬儀のときに小田和正の「言葉に出来ない」を流して欲しい、と言ったそうだ。
結局その人は最後まで元気な時と全く同じいつも通りのスタンスで接してくれた。ふつうに会話し、ふつうにメールのやりとりをしていた。そして何事もなかったように逝ってしまった。だから今でも明日、出勤したらその人が机に座ってパソコンを叩いているんじゃないかな、などと思ってしまう。最後まで冷静に、病気と闘いながらたった47年間の生涯を閉じたその人は、私に「いつものとおり」でいることの価値を教えてくれたのかもしれない。
ちょうど一年前、肺に小さなガンが見つかり、手術後社会復帰していたが、夏に肝臓と骨に転移、その後何種類かの抗ガン剤治療を続ける。
抗ガン剤というのは効き目に個人差があるらしく、種類もいっぱいあるし、そのどれもが誰にでも効果があるというものではないらしい。
私はその人と病状をメールでやりとりしながら、現在進行形で聞いていた。自分の病気がどのくらい進行しているのか、抗ガン剤の効き目はあったのか、そして治療にお金がどのくらいかかっているのか、その人は全て自分で把握していた。
最後に会ったのは11月頃だったか、見た感じは少し痩せたかな、という程度だったし、いつものように明るく話すことができた。お正月明けまでは自宅で療養していたそうだがその後再び入院し、息を引き取った。
亡くなる前日、その人はお兄さんに、お世話になった人に手紙を書きたかったがもう体力がなく、手紙を書けなかったのが心残りだ、そして自分の葬儀のときに小田和正の「言葉に出来ない」を流して欲しい、と言ったそうだ。
結局その人は最後まで元気な時と全く同じいつも通りのスタンスで接してくれた。ふつうに会話し、ふつうにメールのやりとりをしていた。そして何事もなかったように逝ってしまった。だから今でも明日、出勤したらその人が机に座ってパソコンを叩いているんじゃないかな、などと思ってしまう。最後まで冷静に、病気と闘いながらたった47年間の生涯を閉じたその人は、私に「いつものとおり」でいることの価値を教えてくれたのかもしれない。